知心学舎
2007年05月14日
福岡にある知心学舎に行きました。ここは不登校児や引きこもりの為の全寮制私塾です。
私は彼らの日課である〈素読〉を一緒に体験してみました。昔、寺子屋教育で行われていたそうですが、「大学」と「中庸」といった教本を全員で声を出して読みます。ただ読めば良いと簡単に考えて参加しましたが、背筋を伸ばして正座をして、大きな声でそれもとても速いスピード・・・ついていくのが大変でした。
物(もの)を格(ただ)して而(しか)る后(のち)知(ち)至(いた)る。/知至りて而る后意(い)誠(まこと)なり。/意誠にして而る后心(こころ)正(ただ)し。/心正しくして而る后身(み)修(おさ)まる。/身修まりて而る后家(いえ)斉(ととの)う。/家斉うて而る后国(くに)治(おさ)まる。/国治まりて而る后天下(てんか)平らかなり。/天子(てんし)より以(も)って庶人(しょじん)に至るまで、壱(いつ)に是(これ)皆(みな)身を修むるを以って本(もと)と為す。/其(そ)の本(もと)乱れて末(すえ)治(おさ)まる者は否(あら)ず。/・・・・
意味がわからなくても言葉が体の中に染み込んでいき、子ども達は段々と変わっていくそうです。因みに年齢に関係なく効果があるとのこと。
お当番のグループが作ったスパゲッティを一緒に食べた後は〈対機〉の様子を見せていただきました。「ソモサン」、「セッパン」の掛け声の下、先生の質問に向かい合って座ったひとりが次々と答えていきます。
「信念とは何か」
「自分の中心にあるものは何か」
先生も生徒も真剣勝負、怒鳴りあいです。その気迫が周りに伝わり緊張感に包まれました。
事情はそれぞれ違うと思いますが、学校に行くことができなくなってしまった子ども達。知心学舎で学んだことを大切に、成長していってもらいたいと思います。
この記事は2007/05/14に公開され2024/02/28に更新、3 ビュー読まれました。