シスター遠藤
2007年02月20日
2004年10月にマダガスカルでお目にかかったシスター遠藤の訃報が入ったのは、昨年12月。アンチラベの病院へ向かう途中、急性心不全の為63歳で帰天されました。1月末には現地で追悼のごミサがあげられたとのことです。
私がお目にかかった際にはとてもお元気そうだったので突然の訃報にびっくりしました。優しさと、清らかな芯の強さを持ってマダガスカルのために尽くしておられるご様子に心打たれ、もう一度お会いしたいと思っていただけに本当に残念です。
約28年間という長い年月をマダガスカルの人達の為に献身的にお働きになったシスター遠藤。最初の15年は首都アンタナナリブから169キロ南のアンツィラベ市にあるアベマリア産院で、助産婦として多くの赤ちゃんを取り上げその命を救ってこられました。その後お亡くなりになるまでは僻地の診療所におられました。
基本的な設備や医薬品など何もかもが不足している状況の中で想像もつかないようなご苦労もおありだったことと思います。それでもいつも暖かい笑みを湛え人のために最善を尽くしてこられたシスターはマダガスカルの多くの人たちに愛され信頼され感謝され、そして惜しまれて神様のもとに召されたことでしょう。
かつてシスターが働いておられたアベマリア産院では今、シスター牧野というシスターが働いておられます。私たちが訪ねた時は丁度お産の最中だったのですが、しばらくすると元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえました。その後私達も分娩室に入れて頂き、喜びに包まれた感動的な瞬間に立ち会うことができました。シスター遠藤の長年のご苦労、ご努力によって築き上げられた信頼が受け継がれ、これからも多くの新しい命がここから誕生していくことと思います。
この記事は2007/02/20に公開され2024/02/28に更新、5 ビュー読まれました。