北海道

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北海道にあるべてるの家は精神障害を持つ当事者の地域活動拠点です。

6月に佐野先生の授業で知ったべてるの家。

是非行ってみたいと思い、今回実際に体験してきました。

千歳空港からレンタカーで約3時間。

人口約1万4000人の小さな町、浦河町にべてるの家はあります。

まずはべてるの家が経営するカフェぶらぶらへ。

とってもおしゃれなお店です。

私達は当事者の方達が住んでいるグループホームに泊めて頂きました。

私は「フラワーハイツ」。

一番トラブルが多い所とのこと。

何が起こるかちょっとビクビクでしたが、ここでは問題が起こることが当たり前・・・誰も大して気にしません。

夜はカフェぶらぶらで当事者の方たちとの交流会。

スープカレーを食べながら、当事者のユニット「Punch’n’Glove」の歌を聴き、一緒に行った私達の仲間の歌や、楽器の演奏があったり・・・。

当事者の方たちのお話も色々聞かせて頂きました。

二日目は朝からミーティングに参加。

昆布作業の体験、オリエンテーション、当事者研究と続きました。

当事者研究とは当事者が自分の病気や症状を自分自身で研究していくことです。

さやかさんの当事者研究を聞きました。

7年間も医療保護入院をし、強制退院をさせられたことも何度かある中で、母親から薦められたべてるの本に出会ったのがきっかけで、べてるの家に来たそうです。

子どもの頃からトップアスリートを目指し年長者の中で頑張り続けた彼女は、我慢をしてまわりに同調することを早くから覚えることになります。

そしてその頃から腕をかじったりという自傷行為があったそうです。大学に入り一人暮らしを始めると、自分の鍛えた肉体に対するコンプレックスから自己嫌悪に陥り、リストカットを繰り返すようになりました。絶食、過食、絶食、過食・・・解離爆発。強制入院。

地下鉄に飛び込み全身骨折するものの、奇跡的に生還・・・。

あまりにも壮絶な人生・・・。

しかしこの当事者研究は他の当事者からも様々な質問が飛び出し、笑いが起こります。

本人も笑っています。

こんなことを笑いにしていいのかなあと思いつつ、私も思わず吹き出してしまいました。

これがべてる流。

べてるのすごいところです。

さやかさんは問題を起こすことで安心し、問題がないとむなしさが襲ってくると言います。
べてるでは問題があることが順調。

問題があることによって人との繋がりや、新しい発想が生まれると考えます。

私たちも問題が起こった時にはそんな風に前向きに考えたいものです・・・。

むなしさと上手に付き合いながら、本当の自分を出すことに挑戦しているさやかさん。

夢は“戦場のカメラマン”。

べてるという戦場を世界に発信していきたいそうです。

楽しみにしています。

さやかさんの話の中で、

我慢して、自分にうそをつく生きづらさ、

素直になれない、

近くにいる人に本当の自分の姿を見せられない、

成功か失敗か両極端、

失敗することに慣れていない・・・などなど

私にも理解できる部分が沢山ありました。

誰でも持っている感情が、病気に繋がっていく・・・。

人事ではないのです。

当事者の人達は幻聴に悩まされ、私がいる間にも、夜中に叫んでいる人がいました。

それでも家族のもとを離れてべてるに来ている人達。

昆布の販売部長であり、べてる始まり当初からのメンバー、潔さんは、「ここではちゃんと人間として生きられるから」・・・と。

自分の意思で、自分の力で生きている実感。

当事者の人達が自分自身をさらけ出して必死に生きている姿に、私たちは学ぶところがあるはずです。

大変お世話になりました。

また伺います。

べてるの後は二風谷(にぶたに)のアシリ・レラさんというアイヌのシャーマンのお宅に伺いました。

レラさんは孤児を引き取り育てながら、アイヌの言葉や文化を学ぶアイヌ語学校を主宰。

私達は15人で一泊させて頂きました。

ありがとうございました。

濃い~4日間。

また私の中の殻がひとつ外れたような・・・そんな旅でした。

佐野先生には色々ご迷惑もおかけしましたが、お陰さまで有意義で楽しい研修をさせて頂きました。

ありがとうございました。

一緒に行った、早稲田チームの夏海ちゃん、愛理ちゃん、醍醐君、友里江ちゃんもありがとう。

若いエネルギーを分けて頂き楽しかったです。

カフェぶらぶらにて交流会

Punch’n’Gloveの山本賀代さん(作詞)、下野勉さん(作曲)

私たちからも歌のプレゼント 右が寿子ちゃん、ピアノが和枝ちゃん

みんな熱心に聴いています

べてるの説明を聞きます

昆布の作業、始めるわよ~!左が早稲田大学の醍醐くん、右はおなじみひとでなしMoto

おつまみ昆布を詰める作業を体験

織物作業

一緒に行った2人もなぜか当事者研究

左がべてるを始めた向谷地さん 右は早坂潔さん

空がとってもきれいでした 潔さんと

べてる発祥の場所  潔さんはここに住んでいます

リハビリテーションパークと呼ばれる眺めの美しいところ

フラワーハイツ(グループホーム)

廊下

私達が泊まった部屋

食堂兼居間

襟裳岬にてディジュリドゥに挑戦する佐野先生、右が愛理ちゃん、左が友里江ちゃん

後姿がレラさん その横でお茶碗を持っているのが夏海ちゃん。

レラさんが作って下さった食事 薬草のてんぷらなど

タロット占いをしてもらいました

宴会場&男子が寝たところ

男子が泊まったところ

私達が泊まらせて頂いたところ(外観)

私達が泊まらせて頂いたところ

木彫りのふくろうを買ったお店の福ちゃん

新婚のふたり まっつんと寿子ちゃん

かなりあやしい・・・昼食を食べたお店で書いてもらったMoto

首の後に蛾をとまらせている八重樫康

襟裳岬の突端で佇む和枝ちゃん

少し長くなりますが、最後に山本賀代さん作詞、下野勉さん作曲

「ありのまま」の歌詞を載せます。

自分のありのままってなんだろう・・・

たまにはじっくり当事者研究してみませんか。

「ありのまま」

ありのままって考えたことある?

ありのままって受け入れられないかい?

でもそれってホントはいいものみたい

ありのままってホントにいいものみたい

ありのまま 今の苦労の主人公になること

それは 人生を人に支配されないこと

それは 自分ひとりだけでがんばらないこと

それは 変わらない自分の大切さに気づくこと

それは 自分のことを忘れないこと

それは 自分を助けてあげること

それは その場の力を信じること

それは 人生を丸ごと受け入れること

ありのまま それは生きる苦労を取り戻すこと

それは 今と向き合うチャンスを探すこと

それは 自分自身を深く深く知ること

それは 日々の出来事を大切に受けとめること

このままの自分が許せなかったこともあった

でもありのままで もう許されていたんだ

このままじゃいけないって焦ったこともあった

でもずっとありのままで生きたいと願ってた

ありのまま それは自分を責めることじゃなくて

いい加減でいい加減になること

本当になりたい自分になろうとすること

過去を悔やむより成長していくこと

それは 今この時を生きること

それは 弱さから希望を見つけること

それは もろさから希望をみつけること

それは 人とつながっていくこと

ありのまま それは変わらない苦労の中でも

今の弱さを受け入れること

今の行き詰まりを順調と言えること

そしてそれは 恐れや不安が減って愛が増えること

今日からありのままに生きたい

きみのありのままも あたしのありのままも

違うとこも同じとこも 好きなとこも嫌いなとこも

認め合って 話し合って 笑い合って 分かち合って

この記事は2010/08/05に公開され2024/02/28に更新、2 ビュー読まれました。

    2024/02/28   ブログ   

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