こどもの里

こどもの里

宿題したり、ご飯食べたりするお部屋

大阪西成区の釜ヶ崎という地域にあるこどもの里を訪ねました。わずか800m四方に5万人もの日雇い労働者が生活しているという釜ヶ崎。こどもの里には色々な事情を抱えた子ども達が集まります。私達は3時過ぎに到着し、野菜スティックと牛丼という簡単な夕食の支度を始めると、次々と子ども達が「ただいま〜」という声とともに学校や保育園から帰ってきました。見慣れぬおばさんふたりが台所に立っている様子を不思議そうに見ています。手を洗ってうがいをすると、ボランティアの人に手伝ってもらいながら宿題をする子、おやつを食べる子、みんなそれぞれ。私は隣の部屋で幼稚園から帰ってきた3人の6歳児が、黙々と紙に書いた絵を針に通した毛糸で型取っていく様子を見ていました。男の子ふたりと女の子ひとり。働きに出ているフィリピン人のお母さんの代わりにお父さんが迎えに来て、女の子は帰って行きました。ひとりの男の子は赤ちゃんの時から両親がどこに行ったかわからず、祖父母に育てられているとのこと。そのおじいちゃんも病気で入院することになるそうです。私をおんぶしてくれたり、肩車をせがんだり・・・。無邪気にはしゃいでいるように見える小さな胸の中で何を考えているのかと思うと切なくなりました。

荘保さん

こどもの里を約30年前に開設された荘保共子(しょうほともこ)さん。子ども達からは「でめきん」と呼ばれています。「ここでは子ども達が先生。教えられることばかり。」と笑っておられました。子どもたちに対する接し方も同等でとてもストレート。障害児や家庭環境に問題がある等、一歩外に出ると厳しい現実が待っているであろう多くの子ども達が、こどもの里では安心しきっているようでした。

子ども達と一緒に夕食を済ませた後、荘保さんの案内で釜ヶ崎の中を車で回ってみました。公園に設置されているテレビに見入っている沢山の人。シェルターの周りにあふれている人たち。道に出ている屋台や、小さなお店の中で飲んでいる人。今回はそんな人たちと話をすることはできませんでしたが、次回はこどもの里の夜まわりに参加したいと思います。

この記事は2007/05/26に公開され2024/02/28に更新、3 ビュー読まれました。

    2024/02/28   ブログ   

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