安倍昭恵のスマイルトーク

斜陽に立つ

下関在住の直木賞作家、古川薫氏の書かれた「斜陽に立つ」を読みました。

山口県の誇る二人の軍人、乃木希典と児玉源太郎。しかし乃木大将は司馬遼太郎の「殉死」、「坂の上の雲」という2作品によって多くの読者に愚将という印象を与えることになります。それに対し当時の資料等を元に事実を丁寧に検証し、乃木の汚名を挽回していきます。

旅順攻略の際、わずかな砲弾しか割り当てられないまま肉弾戦をするしか道がなかった・・・人間味溢れ、心優しい乃木大将にとって夥しい数の部下を一瞬にして失っていくということがどれほど辛いことだったか・・・。

私にとっては乃木希典が有能であったかどうかということよりも、日露戦争がいかに悲惨な戦争であったかということを改めて考えさせられることとなりました。

歴史は事実とは違ったところで作られていくことがあります。

私達は何が真実かということを、あらゆる角度から見て判断することのできる能力を養っていかなくてはいけないのだと思います。

妻静子と二人で旅立ったあの世で、乃木さんは今の世の中をどう思っているのでしょうか。

もしその時代に行かれるとしたら私は放埓三昧の乃木さんに会って一緒にお酒を飲んでみたい・・・。

この記事は2008/10/29に公開され2024/02/28に更新、1 ビュー読まれました。

    2024/02/28   ブログ   

斜陽に立つ 

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